


構成/インタビュー 茂市玲子(QUIET LTD.)
編集/テキスト 平井莉生
写真(インタビュー光景) 高橋宗正
世界の舞台芸術関係者が一同に会する〈TPAM in Yokohama 2012(国際舞台芸術ミーティング)〉が、2012年2月、横浜で開催されます。4人の若手ディレクターによる作品上演〈TPAMディレクション〉、海外作品をフルで上演する〈インターナショナル・ショーケース〉、テーマに沿ったセミナーやセッションが開かれる〈ネットワーキング〉という3つを柱にした、1週間にわたる舞台芸術の催し。世界中から舞台芸術関係者を集め、情報交換や相互学習、議論や交流のための国際的プラットフォーム機能を目指しています。
1995年に「芸術見本市」として東京でスタート、2011年より会場を横浜に移し、名称も「国際舞台芸術ミーティング」としてリスタートしました。関係者はもちろん、毎年一般の観客も多く集めるこの催事の、今年のみどころは?どのように楽しめばいいの?
〈TPAM〉事務局のおふたりに教えていただきました。
(丸岡)〈TPAMディレクション〉と〈インターナショナル・ショーケース〉、〈ネットワーキング〉という3本柱を中心に、それぞれお話ししますね。
まず、例年よりも上演作品が多い今年の〈TPAMディレクション〉。
今は、ダンスで1作品、演劇で1作品という風にカテゴリーに分けるのが難しい作品が増えています。これまでのジャンルに変化が起きてきています。皆さんも実感されているところだと思うのですが、例えばトリエンナーレでさえ、昔は額のなかに作品が並んでいるようなものだったのが、今はだれもそんなものはイメージしない。街の中にインスタレーションがあるというような状況に慣れていると思うんですけれど、それは全てのジャンルに言えていて、パフォーミングアーツも例外ではありません。
特に今年の〈TPAM〉でも、展示があったり、音楽があったり、ダンサーが演劇をやったり、形式を固定していない、領域横断的なところが見どころです。意識的にそういう作品を選んだというディレクターもいますが、伝えたいことがひとつあったとして、それをどうやって伝達するかというところがすごく複雑になってきているのは傾向としてあるでしょう。
日常生活でも、ネットがあって、twitterがあって、そこでのルールもそれぞれによって違うし、伝達ツールが増えれば増えるほど社会は複雑になっていきます。その部分がアーティストにも反映されていると思うんですね。アーティストもパフォーミングアーツというジャンルで、どのように自分たちの表現したいものを作品として伝達するのか、その方法をひとつに選んでいる人もいるけれど、枠にとらわれない、知っている限りの手を尽くして表している人が増えてきているということだと思います。